380円で楽しむ3D映像 「月刊ヤングマガジン 2011/3」

今月号の月刊ヤングマガジンは3Dメガネ付き

世間では裸眼立体視Nintendo3DSが発売間近のこの頃ですが、そんな流れとは関係なく、取り扱っている書店やコンビニが限られていて油断すると簡単に買い逃す月刊ヤングマガジンの2011/3月号(2011.02.09発売)には3Dメガネが付録に付いています。

もちろん、高価な偏向グラスだとかではありません。私のような世代には実に懐かしい、赤青セロファンと紙を使ったアナグリフ方式用のメガネです。

と、思ったのですが、説明には「遠山式立体表示法」とか書いてあります。調べてみるとアナグリフより、ちょっと進んだカラーアナグリフという方式らしいです。

輻輳・遠近法・ピント調節・視差。

の4つの要素によって従来のアナグリフ(これはピント調節要素がない)と比較してリアルな立体となるようです。詳細は以下のバナーからどうぞ。



遠山式立体表示スゴイ

能書きはともかく実際のところどうなのか?です。

川村ゆきえさんの3Dポスターの一部(実際に掲載されているのは全身のグラビアです)を見てほしいのですが、このままだと、なんか変な色合いの間延びした写真です。
ところが、これを付属のメガネで見てみるとビックリ。「色合いがちゃんとある」「飛び出す部分と引っ込んでいるところの両方がある」「丸みがある」「視線を移動すると少しですが違う方向から見ているような感じで、そこにモノがあるみたい」といったかんじで、昔見たアナグリフ3Dとは天と地の差があるんです。ほんと、これは一見にしかずで、是非見てほしいです。
他にも、「タチコマのグラビア(笑)」とか「おっぱいポスター(実物大らしくてイロイロと凄いです)」などの3D画像があって、私などはこれで380円のもとは十分とれた感じです。

さらに、このメガネはYoutubeの3Dコンテンツでも使えます。ただ、こっちの方は立体感は今ひとつで、見比べると遠山式立体法の素晴らしさがわかります。

70年代3Dのこと

こういう、赤青セロファンを使ったメガネで見る3D画像の付録って、昔は子供向け雑誌にたまに付いてきたりしていたんですよね。今から考えると随分とショボイものだったはずですが、とにかく3Dというだけでスゴかったんです。
さらにさらに、これを使った3D映画だって映画館で上映していたんですよね。私も、東映まんがまつりで「飛び出す 人造人間キカイダー」を見た思い出があります。基本は普通の2Dなんですが、要所要所で「ここからはメガネをかけてね」とか主人公が言って、アナグリフ3Dに切り替わるわけです。今の子供が聞いたら「何それ?」って感じじゃないでしょうか。
今だと東映特撮ヒーロー THE MOVIE BOXに収録されているようです。これだと、メガネもついているみたいですね。ただ、アバター後の現在では、実にチープで色合いも立体感も微妙なものなので、ノスタルジーに浸りたい人でないと辛いと思います。
どうしても見てみたいと言う人は、動画配信サイトである東映特撮BBならば、月額利用登録525円+PPV料金210円で視聴可能なので興味がある人は一度見てみると良いと思います。(メガネを作る必要がありますが)


月刊ヤングマガジンの面白さ

子供向け雑誌と比べると、成年以上向けの雑誌で付録ってあんまりないですよね。でも、こういうちょっとした付録が楽しいのは年齢にかかわらないと思うんですよね。ちょっとした小冊子とか、単行本のカバーとか。
月刊ヤングマガジンは、本誌自体もいろんな漫画がゴッタ煮で、まあ誰がターゲットなのか良くわからなかったりもするのですが、例えばこんな連載が載ってます。

  • 戦国時代うんちく漫画+解説記事の「ちぇんごく」
  • バブルって現実じゃなくてファンタジー「特命係長 只野仁 ルーキー編」
  • 山田風太郎の短編を、せがわまさきが漫画化していく「山風短」シリーズ
  • 芸人のときより遙かに面白い寺門ジモンが見られる「ネイチャージモン
  • マニアックなうんちく話をグダグダに語る「攻殻機動隊 S.A.C.タチコマなヒビ」

あと萌え系?も幾つかありますが、ちょっと捻ってあって変わり種といった感じです。月に一回だらだらと読むのにはちょうど良いですし、今回のような付録をつけたりする遊び心もあったりして、なんだかんだと毎回買ってます。

本当は、こんなマイナーな雑誌こそ、amazonとかで扱ってもらうとかサイトから直接買えるとかすると良いのに、なかなかそうなってないところが辛いところで、今は無き「ヤングマガジンアッパーズ」のように休刊してしまいそうで心配です。
興味を持った方は、ぜひ雑誌を買って長続きさせてあげてください。